先日、クワカブ業界を震撼させる大きな出来事が起きました。
それは、ヤフーオークションにおける国産オオクワガタを含む絶滅危惧種の個人出品禁止です。
このヤフオクのガイドライン変更によって、2022年9月29日以降、以下のクワガタムシの出品が禁止されることになりました。
※赤字はもともと「種の保存法」により販売が禁止されていた種
この突然の出来事によってクワカブ業界は混乱し、異議を唱える人、ヤフオク運営に抗議する人、ブリードを撤退すると宣言する人、乱獲者が減ると喜ぶ人、今後も規制が強くなるのかと悲観する人、多くの人がSNSなどで意見を述べていました。
私も今回の件でいろいろと思うところがあり、今回ブログに書きとめていこうと思った次第です。
ヤフオクで規制することが絶滅危惧種を守ることに繋がる?
今回のヤフオクの出品規制は、絶滅危惧種を保護する目的で定められたようですが、これによって事態が好転するのかどうかは正直予想がつきません。
確かに、今回の規制はオオクワガタの乱獲者等に対する牽制になるとは思います。
ですが、オオクワガタの乱獲がなくなるとは限りませんし、それどころか、今回の規制を受けてブリードを撤退する人の中から、ブリード個体を放虫する輩が出てくることも予想されます。
このような考察もあり、私は今回のヤフオクの規制を中立的な位置で見ることしかできませんでした。
外国産クワガタの出品がこれから規制される可能性も!?
私がクワカブブリーダーとして最も恐れていること、それは『在来種の絶滅』及び『外国産クワガタの特定外来生物への指定』です。
2018年1月15日、日本固有の在来種であるマルバネクワガタを守るために、外国産マルバネクワガタ属10種が特定外来生物に指定されたことは記憶に新しい出来事です。
それに加えて、外国産クワガタカブトムシの全てが生態系被害防止外来種に指定されていることもあり、環境省がクワガタやカブトムシの生態系について問題視していることは明白と言えます。
現に、日本のヒラタクワガタの遺伝子汚染等が起きている今、今後新たに特定外来生物に指定されるクワガタが増えても何らおかしいことはありません。
そうなってしまえば、今のように異国のクワガタやカブトムシが市場に出回ることは無くなってしまうでしょう。
まとめ
今回の件が今後どう転ぶのかは全くもって予想できませんが、クワカブをブリードするということについて一度考えさせられる良い機会にはなりました。
ですが、考えたところでオオクワの絶滅を防げる事はできませんし、放虫が減ることもないでしょう。
結局のところ、クワカブに関わる人全てのモラルを高めていくことが、クワガタを守ることに繋がるのだと思います。
ひとまず、私にできることは、放虫と乱獲を止めるように呼びかけることでしょうか。
今後、在来種が絶滅したり、外国産の虫が悪者扱いされることだけは、絶対に避けたいと願っています。